特集 ペッサリー指導30年—羽生たき氏のあゆみを追う
評伝 羽生たき
中重 喜代子
1
1東京女子医大看護短大
pp.187-196
発行日 1983年3月25日
Published Date 1983/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206192
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はじめに
羽生さんは,ペッサリーの指導について学生に話されるとき,まず,人と人との結びつき──つまり愛情が大切であることを話される。よい相談相手であること,信頼されること。二番目には,技術を十分に身につけるということについて,その技術を自分のものにしていこうという気がまえが大切なのだ,と言われる。淡々と話される一言一言が,貴重な日々の体験にうらづけられたものであるから,重みをもって迫ってくる。50数年間を,開業助産婦として生きてこられた羽生さんの中に流れているこの人間性と,仕事への情熱が,どのように生まれ,はぐくまれてきたのか,そしてどうあゆんで来られたのか,これまで折にふれて話していただいた事柄の中から探ってみたいと思う。
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