書評
「認知症イメージングテキスト—画像と病理から見た疾患のメカニズム」—冨本秀和,松田博史,羽生春夫,吉田眞理【編】
池田 学
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1大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
pp.82
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201220
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近年の進歩が著しく,出版が相次いでいる認知症の神経画像に関するテキストと思い込んで,この本を手に取った。しかし,良い意味で期待は全く裏切られた。図譜の半数は美しい神経病理に関するものであり,さらには各疾患の病態仮説や最新の臨床診断基準が丁寧に盛り込まれている。まさに,副題の「画像と病理から見た疾患のメカニズム」に沿った内容となっている。
序文にあるように,本書の出発点は,技術の進展とともに近年とみに距離が近くなりつつある神経画像と神経病理の関連を視覚的に理解できるようにしたいという編者の慧眼にある。わが国を代表する4人の神経画像と神経病理のエキスパートの協働により,このようなユニークなテキストブックが誕生したことを喜びたい。
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