調査研究実践講座・5
研究のすすめ方
林 謙治
1
1国立公衆衛生院母性小児衛生学部
pp.413-418,429
発行日 1982年5月25日
Published Date 1982/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206023
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1つの研究をなしとげるにはいくつかの物理的条件が備わっていなければならない。それらの条件に先立って重要な前提となるのは問題意識である。ことに新しい事実を発見しようとする場合,問題意識を持つことは研究にとって不可欠である。
問題意識が明確となってから研究設計をはじめるという手続きをふむことが本来順当である。もちろん種々の研究条件の制約があって,理想的な研究プランというものはなかなかできるものではない。研究条件の制約とは研究費,人的協力,時間的な制約などそのつど比重の違った障害に出会うわけであるが,これらの制約を無視してむやみやたらに理想設計を求めて頑張っても,労多くして効少なしという結果に終わることを覚悟する必要がある。
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