ケース・レポート
常位胎盤早期剥離症例の対応
武井 とし子
1
1信州大学医療技術短期大学部専攻科・助産学特別専攻
pp.689-692
発行日 1981年9月25日
Published Date 1981/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205903
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
妊娠・分娩時には各種の異常が突発するが,できるだけ異常を早期に予測あるいは発見して,迅速適切な治療が行なわれるよう配慮することは,助産婦としての重要な役割である。中でも常位胎盤早期剥離(以下早剥と略)は,母児に最も重篤な影響を及ぼす異常であるが,時には診断が困難なこともしばしばある。母児の予後は,発症してから分娩までの時間に平行するといわれ,またたとえ分娩が終了してもDIC,腎不全,血清肝炎など重篤な合併症の出現に留意する必要がある。
今回は,当科学生が受持った早剥の2症例の概要と助産婦の対応について略述する。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.