研究・調査・報告
母親の性に対する意識についての一調査
加藤 まち子
1
,
佐藤 あつ子
1
1松戸市役所保健衛生部健康管理課
pp.134-137
発行日 1981年2月25日
Published Date 1981/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205814
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1.はじめに
人間の性意識や性行動は本能だけでなく,生後の学習によりその方向性が決定されていくといわれ,子供は出生後間もなくから家庭の中で両親の影響を受けながら性に対する基本的な態度が形成されていく。とくに幼児期,学童期における母親の果たす役割は母子関係の上からも極めて重要であり,子供よりもむしろ母親自身に性意識や性行動の望ましいあり方を理解させることが重要であると思われる。
当市では母子保健に重点を置いた活動が行なわれているが,最近PTAや家庭教育学級等で性教育をとり上げる所が目立って増えてきたこともあり,母子保健の一環として性教育セミナーを開催している。昭和53年度から小学校高学年の児童を持つ母親を対象に子供の性に関する理解を深め,正しい性の基礎づくりをめざして行なってきた。性教育の実施状況は表1のとおり年々増加の傾向にある。そこで昭利54年度に行なった性教育セミナーにおいて参加者にアンケート調査を行なったので,その結果を報告する。
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