ケース・レポート
妊娠中毒症重症および困難な社会的背景をもつ事例の看護を通して
海馬沢 啓子
1
,
菊地 恵子
1
,
照井 美枝子
1
,
滝本 玲子
1
,
加藤 陽子
1
,
山田 智子
1
,
伊藤 博子
1
1札幌医科大学付属病院産科
pp.56-59
発行日 1980年1月25日
Published Date 1980/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205661
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1.はじめに
後期妊娠中毒症は私たち助産婦が最も多く遭遇する疾病で,周産期死亡別原因の中でもいまだ高率を示している。ここに紹介する事例は,妊娠を隠していたが,周囲の強い勧めで病院を受診した結果,妊娠8か月(30週),妊娠中毒症重症と診断された,未婚で42歳の経産婦が当院に転院した例である。事例をとりまく種々の問題を考え,妊娠中毒症の治療および看護を行い,母児共に健康で退院に至るまでの経過をここに報告し,今後の保健指導および看護のあり方を考えてみたい。
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