特別寄稿
助産婦教育における臨床実習の問題点
品川 信良
1
,
工藤 晋也
1
,
野村 雪光
1
,
桜庭 広次
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.362-371
発行日 1979年6月25日
Published Date 1979/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205556
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1.はじめに
医療系の教育,つまり医師,助産婦,看護婦,衛生検査技師,診療放射線技師などの教育には,いわゆる卒前教育のほかに,卒後教育ということも,近年特に,やかましくいわれている。医療系の社会では,技術の進歩が非常にめざましい上に,社会情勢の変化などに対応してゆかなければならないことが非常に多いため,卒後教育が絶対不可欠とされている。
これらの卒前教育と卒後教育との間には,有機的な一貫性があることが望ましい。しかし現実には,両者の間には一貫性がしばしばないばかりか,ときには,卒後教育の体系そのものが確立されていない職種さえ,まだ珍しくはない。特にわが国においては,この辺の事情が比較的進んでいる,といわれている医師の場合でさえ,卒後教育の問題は「これから」という感じがつよい。まして助産婦や看護婦などの教育においては,「卒後教育」ということは,まだ,余り話題にものぼっていない。そこで不本意ではあるが,ここでは,「卒前教育」についてだけ述べてみることにする。
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