専門職への道
保健センター構想と助産婦の役割
山西 みな子
1
1現代助産婦研究会
pp.110-114
発行日 1979年2月25日
Published Date 1979/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205503
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1.はじめに
助産婦は現在,勤務助産婦と開業助産婦に大別できるが,勤務助産婦は,効率的病院経営のために,例えば妊産婦の保健管理にしても,妊娠・分娩・産褥の各期別に横断され,包括的にみることのできない仕事(助産婦業務)を強いられ続けている。極端に部分的専門家としては優れていても,母子保健管理の包括的な実践者としてはいささか問題のある助産婦もいるわけである。
一方,開業助産婦は新1日の世代交代もおくれ,助産所分娩が多かった時代の体制を残しているため,市町村住民への保健活動においても,行政とは切り離された,身分保障のないボランティア活動として位置づけられてきた。行政側の保健婦との違いは,身分保障のない母子健康センターの助産婦にはなり手がない現実からも明らかである。
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