巻頭記事
高年初産婦と保健指導
関根 龍子
1
1北里大学病院・母性系管理
pp.444-448
発行日 1975年9月25日
Published Date 1975/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204913
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1.はじめに
最近,種々の経済的因子や社会的環境により,わが国の勤労婦人は増加の傾向にある。その婦人たちや,職を持たない女性の年齢が高くなるにしたがって,筋肉の伸縮力が不良となり,妊娠・分娩・産褥に際して異常症状や合併症が現われてくることが多いと考えられている。
今回長年にわたって不妊症の婦人が,初めて妊娠を自覚したり,また流産を頻回に経験した者が高年で初めて妊娠した場合,母性保護者としてその婦人にどう援助したらよいか,われわれ指導者はhigh risk pregnancyとして配慮しなければならない。そこで医学的管理方法は基盤としてふまえた上で,どうその高年初産婦に妊娠時から接していくかについて,保健指導を重点に述べてみたいと思う。
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