海外だより
ヒマラヤで想うこと
上田 ヨミ子
1
1日本青年海外協力隊
pp.610-611
発行日 1974年11月25日
Published Date 1974/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204780
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日本青年海外協力隊の一員としてネパールへ派遣され1年経った。ネパールは開国して20数年,面積は北海道に比し,地形は北は8,000mのヒマラヤ山脈,南は100mの亜熱帯ジャングルで,南北は急斜面を呈している。人口は約1,100万で多民族集合型。国語はネパール語であるが,各部族語があり,地形上交通は未発達で地方へ行けば言葉も通じなくなるそうである。
国教はヒンズウ教で約50%,しかし,シャカの生誕地ルンビニーがあり仏教徒も多い。宗教の強制はなく混宗で,さまざまな宗派がある。人々は信心深く,お祭りが多く,各宗派混じって祭りを楽しんでいる。あるジャーナリストは"ネパールは人より神様が多く,人家より寺院が多い国である"と言ったそうであるが,実に寺院が多く,その一つ一つが生活と密着している。
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