特集 母親学級の検討
家庭訪問による妊婦指導
中島 勝子
1
1福井保健所
pp.30-32
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204563
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1.はじめに
妊娠は生理的現象とはいえ,身体的にかなりの負担となる。妊娠前半期には,頑固な妊娠悪疽や,後半期には晩期妊娠中毒症,妊娠腎,子癇,常位胎盤早期剥離,貧血などの症状を起こしやすく,注意深く観察しないと早期に発見できないことがあり,妊娠の目的を達し得ないのみならず,後々まで母体の健康障害を残すことがある。
精神的には,妊娠により神経過敏となり,気分が変わりやすく分娩に対する不安と,生まれてくる児への不安(例一奇形,血液型不適合,薬剤による奇形児の発現)はマスコミの影響により,さらに増大の傾向にある。また妊婦をとりまく環境によってさまざまな不安を抱いている。
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