グラフ
イギリスにおける母親学級の概況
南野 知恵子
1
1大阪大学医療技術短大
pp.2-8
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204559
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イギリスにおける妊産褥婦の環境は,社会福祉制度や,医療従事者のあり方の点など,わが国とは差がある.健康な妊産婦・新生児は,病院の一部で,病人と同様に扱われてはいないし,妊娠・分娩・産褥から社会復帰まで,母と子さらに家庭とのつながりが,健康管理上うまく組織されている.
婦入は,妊娠に気づくと,家庭医を訪れ,次に産科専門医に回される.その後は,妊婦の希望も入れて,Maternity-Hospital(産院)のClinicか,または,地区のClinic(来所できない場合は,必要に応じて助産婦が家庭訪問する)で,診察および保健指導がなされる.分娩は,Maternity-Hospitalか家庭かは,妊婦の希望も考慮し,その人の適応いかんによって許可される.また,分娩後早期に施設から退院した場合,地区助産婦の家庭訪問による世話や指導が継続され,母を家庭医に,小児を保健婦に申し送るまでは,担当産科医と,助産婦の責任下にある.
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