連載 キャンパスだより
—岩手県立衛生学院保健婦助産婦科—新しい母子保健をめざして
小澤 登喜子
pp.57
発行日 1973年3月1日
Published Date 1973/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204494
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恵まれた自然環境の中で
県都盛岡を横断するように,悠々と流れる中津川の川沿い,初夏には,わすれな草の可憐な姿が一面に萠え,顔をあげれば,南部片富士岩手山の雄大な姿が望まれる。恵まれた環境の地に,4階建の近代的建物,それが岩手県立衛生学院である。昭和45年4月1日,岩手県立盛岡保健婦学院,岩手県立盛岡高等看護学院,岩手県立歯科衛生士学院3校を統合し,新たに保健婦助産婦科を加えて発足した,4科,230名を定員とする教育機関である。
そのうちの1科,保健婦助産婦科は,定員15名,そのほとんどは県内出身者であり,卒業後は,それぞわの地で自分の夢を実現させるべく活躍しようという意欲に満ちた人たちばかりである。講義は,岩手大学,岩手医科大学の講師陣,県庁を中心とした行政機関の第一人者,および専任教員3名により行なわれ,恵まれたスタッフと整った実習施設により,1年間が瞬く間に過ぎ去る。また,保健婦課程の講義は,ほとんどが,保健婦養護教諭科との合同であり,それぞれの学習課程が進むにつれて,互いに刺激を求め合い,時には"焦り"の対象ともなるなど,ユニークな結びつきを保っている。
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