連載 とらうべ
地域母子保健サービスは保健婦と助産婦の共働で
大石 優子
1
1袋井市保健センター
pp.265
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901445
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私は,市の保健センターに就職して6年目の保健婦である.ここに就職する前は,病院で助産婦として5年間務めた.保健婦に転職したのに特別な理由はなく,結婚し子供が生まれ夜勤が苦痛になったからだ.
ところで今日は,課長と職員との個人面談の日である.自分の仕事に対する評価や考え,課長に対する要望など,普段,面と向かってはなかなか言えないことを言うよい機会である.そこで私は,「保健センターに助産婦が必要だと思います.地域保健法によって,母子保健サービスの大部分が市町村に移行されるのに,今のままの体制ではやりこなすだけのサービスになってしまいます.母子保健活動を助産婦に任せたら,もっと市民に喜ばれる活動ができると思います」と,かっこよく言ってみた.しかしやはりそれだけの理由では課長に納得してもらえなかった.
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