特集 未熟児の看護(2)
対談
病院と保健所のチームプレー—未熟児をめぐる保健指導
市岡 操
1
,
吉田 博子
2
1川崎保健所
2川崎市立川崎病院
pp.20-26
発行日 1972年10月1日
Published Date 1972/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204416
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育児に不安な母親
市岡 この前,退院された方の調査をなさったということですが。
吉田 実は院内の研究発表でテーマとしてとりあげました。退院の時点で,未熟児だったということだけで,母親が非常にばく然とした不安をもっているような感じを,みな受けてたもんですから,いろんな文献を探してみたんですがあまりありませんで,一応地域を川崎市内に限って「未熟児の母親の不安について」というので,やってみたんです。対象は川崎病院と東横病院に入院していた1700g以上の未熟児のおかあさんで,退院した方ですね。それに成熟児120人のおかあさん。同じアンケート用紙使ってインタビューの形式で調査したんです。結論としては,育児にとても不安があるというおかあさんが,未熟児43.3%,成熟児のおかあさんで27.5%。それを第1子と第2子に分けてみますと,成熟児の場合は第1子が32.3%で第2子になりますと13.8%というふうに,すごく不安がなくなっているんですけれども,未熟児の場合は第1子が54.5%で第2子が59.3%というふうに非常に高くなっている。
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