北から南から
自信深めた三保健婦
pp.72
発行日 1971年5月1日
Published Date 1971/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204142
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41年に次いで2度目の乳児死亡ゼロの快挙だ。45年に誕生した71人の新しい生命はきょうもすくすくと育っている。
「大みそかの夜はことしもあと何時間,何分と時間の刻みを数えました。これほど年を越すのを心待ちにしたことはありませんでした」と,乳児死亡ゼロの記録達成を目前に控えた緊張のひと時を語ってくれる胆沢郡衣川村の保健婦斎藤ミヤ子さん(47)。世間の入が思い思いの気持ちで聞いた除夜の鐘は,斎藤さんや同村母子健康センターの助産婦さんの千田ハツネさん(59),千田キヨさん(49)の3人にとっては特別に感慨の深いものがあったようだ。 10年前までの同村の乳児死亡率は常に県内では上位を占めていた。昭和32年13.4%,33年こそ5.7と大幅に低下したが,翌年からはまた2ケタ台となり,34年11.1,35年11.9%と新しい生命がポックリ,ポックリ死んでいく同村に,36年ごろから水沢保健所が積極的に手を入れた。
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