特集 新生児死亡
新生児死亡の盲点—新生児死亡の実態と死亡率低下のための対策
村田 文也
1
1都立母子保健院
pp.10-21
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204069
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I.まえがき
WHOが日本の乳児死亡率について,「昭和26年から30年までの平均と昭和42年とを比べると,69%も減って,そのスピードは世界一であって,死亡率が最も低いスウェーデンの減少スピードよりも優れている」と評価し「ノーベル賞もの」と激賞したと伝えられた(朝日新聞,昭和45年12月10日)。
しかし,わが国で出生後2週間以内と定められている出生届を出す前に新生児が死亡した場合,出生届を出してから死亡届を出すのは面倒であり,また,戸籍の「よごれ」を嫌うなどの理由から,死産として処理されることがある。
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