特別掲載 新方式による乳房マッサージ
第1章 乳房マッサージの必要性とそのねらい
pp.11-13
発行日 1969年2月1日
Published Date 1969/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203697
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1節 乳房の構造と乳汁分泌
乳房は乳頭と乳腺体よりなり,乳頭周縁の着色部を乳輪という.また乳腺体の胸壁に付着する部分(基根部)を,乳根と呼ぶこともある.内部は乳頭を中心として放射線状に分かれ,萄葡の房のような腺葉が15〜20個ある.各腺葉からは1本つつ導管を出すが,その導管は途中で合することもあり,数本ないし,12,3本の乳管となる.そして乳頭に開口するが,その直前(乳輪周縁)において,一旦つぼ状にふくれ,乳管洞を作っている.
乳房の発育は思春期に入って急に進み,その後1,2年でほぼ完成する.これは生理の周期に合わせて卵胞ホルモン(エストロゲン)と,黄体ホルモン(プロゲステロン)が,反復分泌され,卵胞ホルモンは乳管,黄体ホルモンは腺腔の発達を促すからである.
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