新生児・乳児の対症看護シリーズ 正常乳児の看護
発育・発達と保育
平山 宗宏
1
,
松本 知子
1
1東大医学部保健学科
pp.10-17
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203434
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1.まえがき
小児の看護ないし保育を考える場合,小児の特質,すなわち成長・発達しつつあるということをまず根底にしなければならない.この意味で小児科学,小児看護学はいずれも発達医学の基礎上に立っているといえる.小児の発育・発達を考える上で,尺度ではかれる事項については成長または発育という言葉を用い,生理・精神面など物指ではかれない事項については発達という言葉を用いるという一応の区別はあるが,当然この両者は表裏一体をなすもので厳密に区別することはできない.小児の看護を行なう場合,月齢,年齢に応じた正常の発育・発達を知った上でなければ,正しい看護・保育ができないし,また指導もできない.
そこでここではまず乳児期をとりあげ,この時期の発育発達を概観した上で,看護・保育上の注意事項をのべることにするが,発育・発達の標準については各教科書にもでているのでなるべく簡略に記すにとどめよう.
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