おんなと仕事
母親保育と集団保育
駒野 陽子
1
1千代田区立一ツ橋中学校
pp.66-67
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204276
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家事労働は"女の仕事"である,という役割意識は,まだ社会通念としてはっきり存在しており,そのために働いている女性は,仕事と家事の二重負担に苦しめられていることは,前回で述べました。しかし一方,家事そのものが,インスタント食品・電化製品・既製服の進出などで,どんどん合理化され,家業専業だけでは,主婦が手もちぶさたになってしまう現象も同時に進み,その過渡的な状況のなかで,主婦の座が揺れ動いているのが現代です。不安定な専業主婦の座から,働く主婦に流れ込む人が増えるにつれて,二重負担とはいいながらも家事もまた"女だけの領域"ではない,という意識が育ってきて,共働き家庭の"家事"に対する考えは,ようやく社会通念を変える力になりつつあります。
若い女性のなかでは,そろそろ結婚しても"子供ができるまでは働き続けられる"という考えが,一般的になってきました。
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