研究
過去10年間における未熟児の統計的観察
吉岡 貞子
1
,
桜井 敏子
1
,
山下 由紀子
1
,
北野 冬子
1
,
水谷 洋子
1
,
酒見 マス子
1
,
中村 恵美子
1
,
葛西 秀子
1
,
谷岡 恵子
1
,
小串 英子
1
1京都大学医学部付属助産婦学校
pp.53-56
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203283
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I.はじめに
最近,母子衛生に対する関心が高まって,産科医,小児科医,助産婦その他これらにたずさわる者は未熟児出生予防あるいはその保育のために格段の努力をはらうようになってきた.すなわち前者に対しては母性対策として早産予防,妊娠中毒症の予防ならびに治療,あるいは母体合併症の治療,食餌の改善などの母性保健指導に力が注がれており,後者に対しては蘇生法,哺育法の確立に重点がおかれている.しかも行政面でも妊娠中毒症や未熟児の届出制度,定期検診,未熟児の養育の引受け,指導などの対策が行なわれている.私たちも母性保健指導の一翼をになう者として,いかなる状況のもとに未熟児が生まれているか,また未熟児出生予防のためにはどのような方法をとれば良いかを早産未熟児と満期産未熟児に大別し,統計的観察を試みた.
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