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男女性の決定説(4)
小林 茂雄
pp.72-76
発行日 1955年12月1日
Published Date 1955/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200973
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C)卵の熟否より来れる分性説(続)
チユウリー氏は,自家の理論を家畜に応用して云うには,「家畜の性は,任意に左右することが出来る.それであるから,今若し家畜をして,牝を得ようと欲すれば,母獣をして交尾期の初めに受胎せしめ,また,牡を得ようと欲すれば,交尾期の終る頃に,交尾せしむるがよい」とのことである.
丁度その頃,コルナツツという家畜家があつて,多年熱望した居つた家畜の改良を,チユウリー氏の説に基ずいて,実行して見たところが,果して好成績を得たと云つて,彼は非常に喜び,これをもつて畜産界の革新と叫んだ.ヘンセンという人も,之れを実験して確実なことを証明した.世間は之れを呼んでチユウリー氏の法則と称した.
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