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第五回国際家族計画会議に関して
加藤 シズエ
1
1参議院
pp.14-16
発行日 1955年12月1日
Published Date 1955/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200961
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日本という国は一度話がわかると驚くほどの早さでものごとを推進する国だということは,外国の人々がよく言うことですが,去る10月24日より29日まで,東京芝旧水交社ビル内で開かれた国際家族計画会議にあらわれたこの問題に対する日本の進展ぶりの目ざましさには100名近く出席した外国代表のひとしくみとめてくれた事です.
戦争后人口過剰の問題は日本が一番深刻であることが日本の家族計画運動を進めるのに強い刺激となつた事はあらそえませんが,それにしても富国強兵をとなえて大戦争までひき起したこの国が,今日はサンガー夫人を迎えて厚生省が卒先してその推進力となつていることは,外国の人々をおどろかせるに充分でした.ことに受胎調節指導員として3万人に近い助産婦さん達が赤ちやんのとりあげと同時に母胎の健康と子供の幸福を考えて,卒先して講習をうけて受胎調節指導員となつて働いていることをサンガー夫人はほめたたえていらつしやいました.
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