口絵
日常使う匙・哺乳瓶・食器等の容量について
山本 高治郎
1
1聖路加国際病院小児科
pp.2-5
発行日 1952年9月1日
Published Date 1952/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200171
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日常家庭で使われる匙,茶わん,グラスの類の容量は一体どれ位であろうか。1食匙の水を10粍と覚えている人もあれば15粍と考える人もあつてまちまちである。この樣な目やすを基にして指導された調乳や調理が,結果に於てひどい間違いを起す危険のある事は明かである。之等容器は物を計量する目的で作られたものではないから,正確でない事は勿論である。併しその大略を知つておくと便利な事が少くない。以下は吾々の測定した容器の大きさとその容量とである。勿論一例である。実際には使用する匙,食器の類は一々正確な量器で予め測定して置く必要があろう。
(第1図)先ず匙であるが日常われるのは,B,C,Dの三者であろう。併し単に食匙と云えばA或はBが,茶匙と云えばC或はDが連想される。並べて見ると之丈けの差がある。併し一本づつで見ると共に食匙であり共に茶匙で,さてどちらであるか判断に迷う。EとFは余り使われていないが念の為に調べて見た。Eは丸くて深さもあるので大まかな計量の目的にはむくのではなかろうか。
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