Japanese
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研究と報告
映像記録型ドライブレコーダーを用いた脳損傷者の実車運転評価
On-road driving assessment in patients with brain injury: a study using an event data recorder
吉原 理美
1
,
田中 創
1
,
伊藤 恵美
2
Ayami Yoshihara
1
,
Hajime Tanaka
1
,
Emi Ito
2
1名古屋市総合リハビリテーションセンター作業療法科
2関西医療大学保健医療学部作業療法学科
1Department of Occupational Therapy, Nagoya City Rehabilitation Center
2Department of Occupational Therapy, Kansai University of Health Sciences
キーワード:
自動車運転
,
脳損傷
,
ドライブレコーダー
Keyword:
自動車運転
,
脳損傷
,
ドライブレコーダー
pp.407-414
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203093
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要旨 【はじめに】運転診断機能を有するドライブレコーダーを用いて,一般健常者と比較した脳損傷者の運転行動特徴を明らかにする.【方法】当センターの運転評価,臨時適性検査を通過し有効な運転免許証を保有している脳損傷者26名と,年齢をマッチングさせた一般健常者23名を対象とした.実車運転評価はドライブレコーダーを搭載した教習車両を用いて同一の路上コースで実施した.ドライブレコーダーにより運転中の前後左右の急な加速度変化を注意挙動として検出し,挙動発生前後の映像を記録し質的に分析した.【結果】脳損傷者は速度を控えるという代償戦略を用いて運転をしていたが,車線変更や他車両にかかわる場面での急ブレーキ操作が多く,不安全な車両挙動となりやすい運転行動特徴が明らかとなった.【考察】脳損傷者の運転評価においては,他車両との調整が求められる交通環境における運転行動を含めて包括的に評価することが必要である.
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