Japanese
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入門講座 てんかんとリハビリテーション・4
てんかんと就労支援
Epilepsy and vocational rehabilitation
藤川 真由
1
Mayu Fujikawa
1
1東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野
1Department of Epileptology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
てんかん
,
てんかんの生物心理社会的問題
,
職業準備性
,
就労支援のアウトソーシング
,
治療と職業生活の両立支援
Keyword:
てんかん
,
てんかんの生物心理社会的問題
,
職業準備性
,
就労支援のアウトソーシング
,
治療と職業生活の両立支援
pp.383-389
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203090
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てんかん診療における治療アウトカムは,最終的には患者の生活の質(quality of life:QOL)の全体的な向上である.成人患者の場合は「就労」がその向上に寄与することが多い1,2).就労は,収入を得て経済的に自立するための手段だけでなく,自己実現の達成や社会参加の手段としての側面ももつため,包括的なリハビリテーションの重要な要素の1つといえる3).
現状ではてんかん患者の置かれている就労状況はきわめて厳しく,就労支援の必要性が明らかである.一方,就労支援を促進するには,てんかん発作や合併障害などの医学的側面に加えて,患者の心理社会的側面も合わせて把握し,支援計画を立てる必要がある.その際,医療または地域に在籍する多種多様なリハビリテーション専門職も,直接的または間接的に携わることがあるであろう.その場合,てんかん患者がもつ発作や発作以外の悩み,疾患にかかわる就労上の留意点,就労支援にまつわるコツを把握したうえで支援にあたることが望まれる.
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