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特集 整形外科疾患の回復期リハビリテーション
脊椎疾患(脊椎圧迫骨折)
Spinal Disease(vertebral compression fracture)
島袋 尚紀
1
,
千葉 一貴
2
,
矢田 定明
3
Naoki Shimabukuro
1
,
Kazuki Chiba
2
,
Sadaaki Yata
3
1国立障害者リハビリテーションセンター病院リハビリテーション部
2独立行政法人地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センターリハビリテーション部
3独立行政法人地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センターリハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, National Rehabilitation Center for person with Disabilities
2Department of Rehabilitation, Japan Community Health care Organization Hoshigaoka Medical Center
3Department of Rehabilitation, Japan Community Health care Organization Hoshigaoka Medical Center
キーワード:
回復期リハビリテーション
,
脊椎圧迫骨折
,
臥床期
,
離床期
Keyword:
回復期リハビリテーション
,
脊椎圧迫骨折
,
臥床期
,
離床期
pp.513-521
発行日 2023年5月10日
Published Date 2023/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202823
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回復期リハビリテーション病棟における脊椎疾患
回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期病棟)は,制度開始から22年間が経過し,2008年以降には「質の評価」が導入され1),回復期病棟は質の評価に対しての対応が求められている.その対応の鍵となる患者状況だが,「回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書」の2020年版によると,整形外科系の割合は2001年度こそ15.1%であったが,2020年度には46.8%と増加傾向にあった.とりわけ,脊椎疾患が分類される整形外科系1(大腿骨,骨盤,脊髄,股関節もしくは膝関節の骨折または2肢以上の多発骨折の発症後または術後の状態)に関しては,40.9%と整形外科系の中で大きな割合を占め,平均年齢は80.8±11.4歳と高齢化率の高さも伺えた1).この背景には,超高齢社会に突入した本邦では骨粗鬆症を有する高齢者の脊椎圧迫骨折(以下,圧迫骨折)の有病者数の増加が考えられ,今後も回復期病棟スタッフが圧迫骨折患者や圧迫骨折を既往にもつ患者を対応する機会が多くなると予想される.本稿では,回復期病棟の各スタッフが身につけておくべき圧迫骨折の基本的な知識として,疾患概要や画像所見,タイムスケジュールなどのポイントについて解説する.その他,回復期病棟で散見される悪性腫瘍転移による圧迫骨折患者や脊椎術後患者などの脊椎疾患への対応については,参考文献1〜3)を参照いただきたい.
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