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紹介
腹部重錘負荷法における超音波画像を用いた横隔膜筋厚評価の臨床応用
Clinical application of diaphragm thickness evaluation using ultrasound images in abdominal weight loading method
辻 洋文
1
Hirofumi Tsuji
1
1大阪府済生会泉尾病院リハビリテーションセンター
1Rehabilitation Center, Pref Osaka Saiseikai Izuo Hospital
キーワード:
腹部重錘負荷法
,
吸気筋トレーニング
,
横隔膜筋厚
Keyword:
腹部重錘負荷法
,
吸気筋トレーニング
,
横隔膜筋厚
pp.1369-1372
発行日 2022年11月10日
Published Date 2022/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202669
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要旨 腹部重錘負荷法による吸気筋トレーニング(inspiratory muscle training:IMT)は,臨床では広く利用されている反面,客観的な負荷設定や効果判定が困難である.近年,超音波画像による横隔膜の評価がIMTにも利用されている.今回,急性Ⅱ型呼吸不全を呈した肺結核後遺症患者に対して,超音波画像を利用して腹部重錘負荷法によるIMTを実施した.負荷強度は超音波画像を用いた吸気終末の横隔膜筋厚(diaphragm thickness:Tdi)によって,重錘負荷を設定した.トレーニング期間には超音波画像にて呼気終末Tdi,横隔膜筋厚変化率(change ratio of Tdi:ΔTdi%)の評価を行い,安全性と有効性を確認して進めた.期間中,動脈血二酸化炭素分圧は増加することなく安全に継続できた,呼気終末Tdi,ΔTdi%,最大吸気圧は増加し,臨床症状の改善を認めた.本症例を通じて,臨床において腹部重錘負荷法を実施する場合,超音波画像を用いた横隔膜筋厚評価が安全性,有効性を確かめる一助になることが示唆された.
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