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Sogo Rehabilitation Volume 50, Issue 8 （August 2022）

総合リハビリテーション 50巻8号（2022年8月発行）

Japanese English

症例報告

脳腫瘍により失明した小児のリハビリテーション治療の経験 Rehabilitation medicine of the child who was blinded in a brain tumor 宮部由利 ^1,2 , 平田智子 ¹ , 藤本翔 ¹ , 木野高志 ¹ , 平田しのぶ ¹ , 宮本裕紀 ¹ , 井上ゆかり ¹ , 塚本靖子 ¹ , 坂本太一 ¹ , 児玉典彦 ³ , 道免和久 ³ Yuri Miyabe ^1,2 , Tomoko Hirata ¹ , Sho Fujimoto ¹ , Takashi Kino ¹ , Shinobu Hirata ¹ , Hiroki Miyamoto ¹ , Yukari Inoue ¹ , Yasuko Tsukamoto ¹ , Taichi Sakamoto ¹ , Norihiko Kodama ³ , Kazuhisa Domen ³ ¹西宮すなご医療福祉センター ²兵庫医科大学病院リハビリテーションセンター ³兵庫医科大学リハビリテーション医学講座 ¹Nishinomiya-Sunago Medical and Welfare Center for Children with Severe Motor and Intellectual Disabilities ²Department of Rehabilitation Medicine, Hyogo College of Medicine ³Department of Rehabilitation Medicine, Hyogo College of Medicine キーワード：失明 , 片麻痺 , 多職種協働 , 告知 Keyword: 失明 , 片麻痺 , 多職種協働 , 告知 pp.989-993

発行日 2022年8月10日 Published Date 2022/8/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202589

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参考文献 Reference

要旨　小児が脳腫瘍治療中に中途失明し，片麻痺を発症した稀な症例を経験したので報告する．症例は10歳で脳腫瘍を発症し，11歳で失明と片麻痺が出現し，12歳時に当院に転院した．右片麻痺と四肢体幹筋力低下，日常生活動作（activities of daily living：ADL）低下を認めたが，意識清明で指示理解もよく，病前ADLは自立していたため，ADL改善は比較的早期に可能と考えた．しかし，視覚障害のため立位や歩行の恐怖心が強く，補装具など未経験のものを使用することの受け入れも悪いため訓練が進まない時期があった．スタッフ間でADL動作や訓練内容をクロックポジションで統一し，丁寧な状況説明を行いリハビリテーション治療を進めた．失明について明確な告知がされておらず，退院前に母親と多職種同席のもと本人に告知した．患児はしっかりと告知を受け止めており，告知後の機能改善が進んだ．