Japanese
English
増大特集 加齢とリハビリテーション
第1部 社会の変化と制度改革
3.社会環境とSDGs
Social environment and SDGs
西山 敏樹
1
Toshiki Nishiyama
1
1東京都市大学大学院環境情報学研究科・都市生活学部
1Faculty of Urban Life Studies, Graduates School of Environmental and Information Studies, Tokyo City University
キーワード:
SDGs未来社会
,
発想法
,
スペキュラティブ・デザイン
,
バックキャスティング
Keyword:
SDGs未来社会
,
発想法
,
スペキュラティブ・デザイン
,
バックキャスティング
pp.575-581
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202521
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SDGsとユニバーサルデザインがキーワードとなる未来社会
すでに読者諸氏の職場でも,SDGs推進を目標に活動をされる向きが多いものと察する.改めて書くと,SDGsは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略である.2015年9月の国連サミットで採択された.国際連合に加盟する193か国が,2016〜2030年の15年間の達成を念頭に置いた「世界を変革するための17の目標」である(図1).
17の目標を見ると,エネルギー・環境保護の話から産業・労働の話,まちづくりや健康・教育の話までテーマは広範である.多様な人々が一定の生活レベルのもとで人間らしく生き,持続可能な国際社会を創り上げることが目標である.人々の幸福と持続可能性のある国際社会の発展を考えるSDGsの目的は,多様な分野で「誰ひとり取り残さない」社会を実現することにある.ゆえに,誰もが快適に過ごせる社会環境を国際的に創出するために提唱されたユニバーサルデザインの環境創造哲学とも親和性が高い.ユニバーサルデザインについては筆者が本誌連載「ユニバーサルデザイン」(第48巻5〜12号)で詳述しているが,SDGsが国際社会共通の目的であり,社会全体の普遍化の第一歩になろうとしている現状では,2030年までの優先順位をつけて,社会の空間・製品・サービス,システムをユニバーサルデザイン,さらにはそれをエコデザインと融合させながら,一人ひとりが持続可能性を担保できるよう心掛ける必要がある.
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