Japanese
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増大特集 加齢とリハビリテーション
第2部 健康と障害への影響
1.健常者の加齢の問題 1)加齢による身体機能の変化
Changes in physical function due to aging
松嶋 康之
1
,
佐伯 覚
1
Yasuyuki Matsushima
1
,
Satoru Saeki
1
1産業医科大学医学部リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
加齢
,
老化
,
生理学的変化
,
身体機能
Keyword:
加齢
,
老化
,
生理学的変化
,
身体機能
pp.585-592
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202522
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はじめに
加齢(aging)は誰にでも起こる現象である.健常者でも加齢によってさまざまな身体機能が変化し,その程度によっては日常生活や社会生活に支障を来す.加齢によって,呼吸,循環,神経,消化器,血液,内分泌,骨関節,腎機能など全身の臓器機能が低下し,さまざまな身体的な変化や疾病を生じる(表)1).高齢者の健康状態を把握し,障害に対応する際には,加齢によって起こる身体機能の変化を考慮する必要がある.
本稿では健常者の加齢による身体機能の変化について,加齢のメカニズム,視覚・聴覚の変化,筋肉や骨関節の変化,体力の変化について述べる.また,加齢モデルの1例として,産業医科大学医学部リハビリテーション医学講座(以下,当講座)が行っているポリオ検診で得られた研究結果について紹介する.
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