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研究と報告
人工知能は嚥下音の波形画像から嚥下障害の重症度を判別できるかの検討—嚥下音波形図からのAIによる嚥下障害重症度判別
A study of whether artificial intelligence can discriminate the severity of swallowing function from swallowing sound waveform images
村田 和弘
1
,
芥川 なおこ
1
,
原田 昌範
2
,
横田 啓
2
Kazuhiro Murata
1
,
Naoko Akutagawa
1
,
Masanori Harada
2
,
Kei Yokota
2
1山口県立総合医療センターリハビリテーション科
2山口県立総合医療センターへき地医療支援部
1Department of Rehabilitation, Yamaguchi Prefectural Grand Medical Center
2Support Center for Rural Medicine, Yamaguchi Prefectural Grand Medical Center
キーワード:
嚥下音
,
サポートベクターマシン
,
人工知能
Keyword:
嚥下音
,
サポートベクターマシン
,
人工知能
pp.1191-1196
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202384
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要旨 【目的】山口県立総合医療センターでは嚥下内視鏡検査(videoendoscopic evaluation of swallowing;VE)の際,兵頭らのスコアをつけ,嚥下音を記録している.嚥下音波形図から人工知能(artificial intelligence;AI)により,嚥下障害重症度を判別できるかどうかを検討した.【方法】VEで嚥下音が記録できた151人(男性76人,平均年齢76.0歳)を対象とし,水分の嚥下音を含む1秒間の波形図で画像データを作成した.兵頭らのスコア5点以下(200件)の「軽度群」と6点以上(165件)の「重度群」に分け,AIでの判別精度を求めた.ランダムに訓練・検証・テストデータに分け,訓練・検証データでサポートベクターマシーン(support vector machine;SVM)の最適化モデルを作成し,テストデータでAccuracy,Precision,Recall,F値を求めた.【結果】Accuracyは0.904で,Precision,Recall,F値は軽度群でそれぞれ,0.974,0.864,0.916,重度群で0.823,0.966,0.889であった.【結語】AIを用いることで,水分の嚥下音の波形図から嚥下障害重症度を判別できる可能性が示唆された.
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