Japanese
English
症例報告
精神発達が比較的良好で運動障害が重度な子供の発達支援—チームアプローチによるコミュニケーション支援
Developmental support for children with mild intellectual disorders and severe motor disorders: a teamwork approach to the development of communication
小嶋 優加子
1
,
鹿嶋 由喜
1
,
秋元 淳子
1
,
青山 美里
1
,
磯崎 美佳
1
,
松本 政悦
1
,
半澤 直美
1
Yukako Kojima
1
,
Yuki Kashima
1
,
Junko Akimoto
1
,
Misato Aoyama
1
,
Mika Isozaki
1
,
Masaetsu Matsumoto
1
,
Naomi Hanzawa
1
1よこはま港南地域療育センター
1Yokohama Konan Rehabilitation Center for Children with Disabilities
キーワード:
重度肢体不自由児
,
子供同士のコミュニケーション
,
チームアプローチによる支援
Keyword:
重度肢体不自由児
,
子供同士のコミュニケーション
,
チームアプローチによる支援
pp.1197-1200
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202385
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 精神発達が比較的良好で,重度の運動障害がある子供は,理解力があり伝えたい内容があっても言葉でのやりとりが難しく,コミュニケーションの基盤が育ちにくい.また,同年齢の子供同士でかかわることは,ほとんど経験できない.今回,よこはま港南地域療育センター医療型児童発達支援に在籍している2名の子供のコミュニケーションをチームで連携して支援した.心理士は検査方法を工夫し,子供たちが通常の検査結果よりも高い知的能力を有している可能性を示した.言語聴覚士は,子供たちの自発性や相互性が弱いという特徴を明らかにし,コミュニケーションの意欲がもてる設定を提案した.これらを受けて指導員は,療育中に子供同士がかかわる場面を創出した.この結果,子供たちは感情・情動を伴った子供同士のコミュニケーションを経験できた.重度の運動障害がある子供のコミュニケーション支援では,子供の知的発達段階とコミュニケーションの特徴を共有し,適切な場面を提供することが重要である.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.