投稿論文 原著
脳波の時間周波数分析による強い痛みの判別
山崎 隆一郎
1
,
中江 文
,
曽雌 崇弘
,
次田 裕美
,
岸本 千恵
,
我如古 奈緒美
,
柳田 敏雄
1大阪大学 医学部医学科
キーワード:
温度
,
生体刺激
,
疼痛測定
,
分散分析
,
時間因子
,
視覚アナログ尺度
,
サポートベクターマシン
,
脳波
,
周波数
Keyword:
Analysis of Variance
,
Temperature
,
Time Factors
,
Pain Measurement
,
Physical Stimulation
,
Visual Analog Scale
,
Support Vector Machine
,
Brain Waves
pp.822-830
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020348047
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痛みの表出は個人によって差のある主観的なものであり、客観的な指標の抽出が望まれる。われわれは、熱刺激を用いた段階的な実験的痛み刺激に対する脳波を測定し、脳波データから特徴量の抽出を試みた。被験者の主観評価の値は、刺激レベルの段階ごとに有意な上昇が見られた。刺激提示後の、前頭部Fp1の脳波データの時間周波数分析を行ったところ、θ帯域を除くすべての帯域において、強い痛みを与えた際の周波数パワーに有意な増大が見られた。周波数パワーのデータのみを特徴量として用いて、痛みの有無を判別する分類テストを行った結果、高い判別精度(78.81%)を示した。
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