Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
森鷗外の『渋江抽斎』—明治初期の脳卒中患者
高橋 正雄
1
1筑波大学
pp.1016
発行日 2021年10月10日
Published Date 2021/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202344
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大正5年に森鷗外が発表した『渋江抽斎』(旺文社)には,抽斎の妻・五百が脳卒中で倒れた時の様子が描かれている.
抽斎が亡くなって26年目の明治17年2月10日,69歳の五百は,昼食に蕎麦を食した後,午後3時ごろ煙草を買いに出かけて帰宅してからは,自室で書見をしていた息子・保の背後に立って話をはじめた.
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