Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ブータン 山の教室」—教師も子供たちに突き動かされて成長するのだ
二通 諭
1
1札幌学院大学
pp.921
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202321
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「ブータン 山の教室」(監督・脚本/パオ・チョニン・ドルジ)は,役所から「態度病」と揶揄されるほど,やる気のない青年教師ウゲンの成長譚.
首都ティンプーで暮らすウゲンはミュージシャンをめざしている.その一歩としてオーストラリアへ行くことになっており,パスポートを申請している.ウゲンには,5年間,教員の仕事に就く義務があったが,それもあと1年で達成.ただし,役所から指定された最後の赴任先は,人口56人のルナナ村.標高4800メートルの地にあり,到着まで8日を要する.初めの1日はバスだが,その後は,標高5,000メート級の山岳地帯を徒歩で移動.劇中,<世界一の僻地>と囁かれていることもむべなるかな.
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