連載 やなさん。・7
ブータン出張報告書
柳田 絵美衣
1
1神戸大学医学部附属病院病理部先端組織染色センター(KATS)
pp.623
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205974
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はいぃ! やって来ました,世界で唯一信号機がない国・ブータン王国.出張の目的は「免疫染色の技術指導」.訪問する病院がある首都ティンプーは標高約2,300m! 世界一標高の高い空港からは,未舗装の山道を数時間車で移動.凸凹道で首が振られ過ぎて,そのうち首が取れるんじゃないかと思った.
初の高山地域と限界を超えた車の揺れで,到着初日,柳田は撃沈.翌日から病院での指導開始.現地の免疫染色の標本を鏡検しながら,「これはアカンよ!」と日本語で叫ぶ柳田.「プロトコールのここがアカンのよ!」と熱血指導! 現地の病理技師も必死にメモを取っていた.正しい英語じゃなくても通じるところがすごい.柳田は,教授にいつも,「やなさんは,言語を超えた不思議な力がある」と言われるのだ.自分自身,そのうち動物と会話ができるんじゃないかと信じて疑わない.
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