集中講座 評価法の使い方 シリーズ2 各論(疾患別篇)⑨・第21回
小児疾患
真野 浩志
1
,
芳賀 信彦
2
Hiroshi Mano
1
,
Nobuhiko Haga
2
1静岡県立こども病院リハビリテーション科
2国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局
キーワード:
評価法
,
小児
,
発達検査
,
知能検査
,
適応行動尺度
Keyword:
評価法
,
小児
,
発達検査
,
知能検査
,
適応行動尺度
pp.905-909
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202316
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小児は成長・発達をする.身長や体重が増大することを成長と呼ぶのに対し,運動機能,精神機能,知的機能が成熟することが発達である.例えば,一般に歩行は生後12〜18か月に獲得される.歩行を獲得できていない場合,生後12か月前ではそれは当然であるが,18か月を過ぎている場合には運動発達の遅れや運動機能障害を疑う必要がある.しかし早産児の場合は暦月齢では18か月であっても,例えば在胎28週にて出生していたのであれば出生予定日による修正月齢では15か月相当となり,歩行を獲得していなくても必ずしも異常があるとはいえない.小児では年齢や発達段階を踏まえた適切な評価法を選択することはもちろん,どう結果を解釈するかも肝要である.
日本リハビリテーション医学会評価・用語委員会において実施された第9回「リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査」(2013年に発行された原著論文中で用いられている評価法の調査)1)では,「脳性麻痺・その他の小児疾患」としてGross Motor Function Classification System(GMFCS)2),Gross Motor Function Measure(GMFM)3),の2つが挙げられている.小児において,これらに代表される疾患特異的評価法はもちろん,疾患非特異的な評価法にもさまざまなものが存在する.
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