Japanese
English
実践講座 運動器外傷の画像診断・2
上肢外傷の画像診断
Imaging diagnosis of upper limb trauma
小笹 泰宏
1,2
,
射場 浩介
2
,
山下 敏彦
2
Yasuhiro Ozasa
1,2
,
Kousuke Iba
2
,
Toshihiko Yamashita
2
1市立千歳市民病院整形外科
2札幌医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Chitose Municipal Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University School of Medicine
キーワード:
上腕骨近位端骨折
,
橈骨遠位端骨折
,
舟状骨骨折
,
上腕骨顆上骨折
,
モンテジア骨折
Keyword:
上腕骨近位端骨折
,
橈骨遠位端骨折
,
舟状骨骨折
,
上腕骨顆上骨折
,
モンテジア骨折
pp.969-979
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202057
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
非荷重肢である上肢の骨折の主な治療目的は,早期の可動域訓練により日常生活動作(activities of daily living;ADL)の獲得を早めることである.そのためには,単純X線,コンピュータ断層撮影(computed tomography;CT),核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI),エコーなど複数の画像検査を組み合わせて正確に骨折の状態を把握することが重要である.それにより適切な治療計画を立てることが可能になると考える.
一方,小児の骨の単純X線写真では,成人と異なり軟骨部分が多く,骨折の病態を把握することが困難な症例を経験する.しかし,診断や治療の遅れは高度な変形や,重大な機能障害をもたらす可能性がある.本稿では受傷頻度の高い上肢骨折と,見逃してはいけない小児の肘関節周囲骨折について概説する.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.