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特集 認知症ケアのプラットフォーム
認知症家族介護者に対する認知行動療法—STARTプログラム
Cognitive behavior therapy for family caregivers of dementia: START(STrAtegies for RelaTives)program
藤澤 大介
1,2
Daisuke Fujisawa
1,2
1慶應義塾大学病院医療安全管理部
2慶應義塾大学精神・神経科
1Division of Patient Safety, Management, Keio University Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Keio University School of Medicine
キーワード:
認知症
,
家族介護者
,
認知行動療法
,
行動マネジメント
Keyword:
認知症
,
家族介護者
,
認知行動療法
,
行動マネジメント
pp.939-944
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202052
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認知症家族介護者の介護負担と心理状態
厚生労働省の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)では,介護者支援を中心施策の1つに定め,心理的ケアも含めた包括的な支援が必要としている1).認知症介護に携わる家族介護者(以下,家族介護者)は,認知症患者の認知機能・生活機能低下への支援,Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)への対応,患者の失われていく機能への悲哀,家族内の役割変化とそれをめぐる不和,家族介護者自身の余暇や社会的つながりの減少,などにより,心理・身体的に大きな負荷を経験する.
家族介護者の抑うつ・不安の有病率は30〜50%と報告されており2-4),家族介護者の心理状態の悪化は,虐待や,患者の施設入所が早まりと関係する.介護者への心理社会的支援によって施設入所を遅らせることができることも示されている5).
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