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実践講座 運動器外傷の画像診断・1【新連載】
高齢者における脊椎外傷の画像診断
Diognostic imaging of spinal injury in the elderly
川口 謙一
1
Kenichi Kawaguchi
1
1九州大学病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kyushu University Hospital
キーワード:
骨粗鬆症性脊椎椎体骨折
,
軸椎歯突起骨折
,
非骨傷性頸髄損傷
,
脊椎破裂骨折
,
びまん性特発性脊椎骨増殖症
Keyword:
骨粗鬆症性脊椎椎体骨折
,
軸椎歯突起骨折
,
非骨傷性頸髄損傷
,
脊椎破裂骨折
,
びまん性特発性脊椎骨増殖症
pp.887-894
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202039
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はじめに
本邦では超高齢社会を迎え,高齢者における脊椎外傷の割合が増加傾向にある.高齢者の脊椎外傷は,転落や転倒など比較的軽微な外傷による骨折や脊髄損傷が生じやすいこと,また骨粗鬆症,加齢変性や靱帯骨化などの特有の病態を伴った損傷が多くみられることなどがその特徴である.さらに,変性に伴う椎間可動性の低下や脊柱管狭窄が背景にあるため,軽微な外傷でも高度の脊椎脊髄損傷を認め,その診断の遅れは機能障害や生命予後に影響を及ぼす.よって,高齢者に生じやすい脊椎外傷の特徴を理解して的確に診断を行うことは,日常生活動作(activities of daily living;ADL)の維持やリハビリテーション治療を進めていくうえで重要である.本稿では,高齢者に頻度の高い脊椎外傷を中心に,その画像診断について概説する.
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