Japanese
English
特集 周術期のリハビリテーション診療—何を考え何を診て何をするのか
周術期リハビリテーション医療の意義と体制
Significance and system of the perioperative rehabilitation medicine
千田 益生
1
,
堅山 佳美
1
,
伊勢 真人
1
,
池田 吉宏
1
Masuo Senda
1
,
Yoshimi Katayama
1
,
Masato Ise
1
,
Yoshihiro Ikeda
1
1岡山大学病院総合リハビリテーション部・リハビリテーション科
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Okayama University Hospital
キーワード:
周術期管理センター
,
PERIO
,
呼吸リハビリテーション
,
肺がん
,
食道がん
,
周術期リハビリテーション医療
Keyword:
周術期管理センター
,
PERIO
,
呼吸リハビリテーション
,
肺がん
,
食道がん
,
周術期リハビリテーション医療
pp.409-415
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201939
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はじめに
手術的治療は病態を画期的に改善できる治療法である.手術的治療前後のリハビリテーションが周術期リハビリテーション医療である.周術期リハビリテーション医療が充実していれば,手術的治療におけるリスクが軽減でき機能改善にもつながる.従来は手術的治療後に,「離床が進まない」,「肺炎を併発した」,「拘縮になってしまった」などという理由でリハビリテーション治療を依頼されるということが一般的であったかもしれない.
岡山大学病院(以下,当院)では周術期管理センター(perioperative management center;PERIO)が中心になり,術前から手術に備えて多職種が一斉に動き出し,手術後には術翌日からリハビリテーション治療を自動的に再開するシステムを採用している.2008年から,最初は肺がん,次いで食道がんを対象として施行してきた経緯がある.PERIOを行うことで,手術に至る過程の円滑さ,早期離床,合併症の減少など有効性を認めており,非常によいシステムであると自負している.岡山大学病院で実施しているPERIOについて紹介するとともに,周術期リハビリテーション医療の意義と体制について記載する.
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