Japanese
English
研究と報告
座位姿勢の相違が車椅子両側上肢駆動と片側下肢駆動に及ぼす影響
Influences of differences in sitting posture on wheelchair propulsion with both arms or one leg
茂内 卓
1
,
小林 千夏
1
,
佐々木 美紅
1
,
佐藤 早恵
1
,
野田 拓斗
1
,
溝江 亜子
1
,
佐々木 誠
2
Taku Shigenai
1
,
Chinatsu Kobayashi
1
,
Miku Sasaki
1
,
Sae Sato
1
,
Takuto Noda
1
,
Ako Mizoe
1
,
Makoto Sasaki
2
1秋田大学医学部保健学科理学療法学専攻
2秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻理学療法学講座
1Course of Physical Therapy, School of Health Sciences, Akita University
2Department of Physical Therapy, Graduate School of Health Sciences, Akita University
キーワード:
仙骨座り
,
坐骨座り
,
車椅子駆動
Keyword:
仙骨座り
,
坐骨座り
,
車椅子駆動
pp.907-911
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201751
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要旨 【目的】本研究の目的は,坐骨座りと仙骨座りの相違が車椅子の両側上肢駆動ならびに片側下肢駆動に及ぼす影響を明らかにすることである.【対象】対象は健常成人16名とした.【方法】骨盤から体幹・頸部まで垂直な坐骨座りと,座面上で臀部が前方にずれ,骨盤が後傾した仙骨座りとで,車椅子を両側上肢あるいは片側下肢を使用して快適速度で10m駆動させ,漕ぐ回数と時間を測定し,さらに側方からのビデオ撮影記録により動作を解析した.【結果】両側上肢駆動では,仙骨座りのほうが速度が遅く,プッシュ回数が多く,プッシュ相で駆動輪を回転させる角度が小さかった.片側下肢駆動では,2つの座位姿勢で速度に差はなかったが,仙骨座りのほうが床を蹴る回数が少なく,1回の床を蹴る動作で進む距離が長かった.【結語】仙骨座りでの車椅子駆動では,両側上肢で漕ぐ場合,駆動の動作方法が変化するが速度が遅く,片側下肢で床を蹴る場合は,駆動速度が遅くならないよう動作方法を効率的に変容させることが示唆された.
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