入門講座 福祉用具・2
車いす処方と駆動・姿勢要素
山中 正紀
1
Yamanaka Masanori
1
1北海道大学医療技術短期大学部
pp.867-872
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106159
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はじめに
車いすは歩行障害者のための移動用具として位置づけられているが,車いすを必要とする人たちにとっては,寝る,座る,立つ,歩くといった基本的な日常生活動作のうち,座位以降の動作が困難となり座位生活が主体となる.したがって,車いすは単なる移動用具ではなく生活上不可欠な用具であり,そういう意味では生活用具ともいえる.また車いすを必要とする対象者は,脊髄損傷をはじめ,片麻痺,脳性麻痺,筋ジストロフィー症,また虚弱高齢者など多種多様で車いすに対するニーズも増加している.したがって,車いす処方は介護者も含めた使用者個々のニーズに合致した車いすをいかに処方・選択できるかが重要である.車いすはその製作方法によって種類が分かれるが,本稿ではそれぞれの処方上の留意点について説明するとともに車いすの採寸,車いすの駆動・姿勢について簡単に述べる.
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