Japanese
English
特集 ICUリハビリテーションにおける多職種連携
現状と課題
Current status and issues
高橋 哲也
1
,
藤原 俊之
1,2
Tetsuya Takahashi
1
,
Toshiyuki Fujiwara
1,2
1順天堂大学保健医療学部理学療法学科
2順天堂大学大学院医学研究科リハビリテーション医学
1Department of Physical Therapy, Faculty of Health Science, Juntendo University
2Department of Rehabilitation Medicine, Juntendo University Graduate School of Medicine
キーワード:
集中治療
,
早期離床・リハビリテーション加算
,
エキスパートコンセンサス
,
多職種連携
Keyword:
集中治療
,
早期離床・リハビリテーション加算
,
エキスパートコンセンサス
,
多職種連携
pp.629-634
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201684
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
早期離床・リハビリテーション加算のインパクト
2018年度の診療報酬改定において,特定集中治療室管理料の加算点数として「早期離床・リハビリテーション加算(500点/患者・日,14日上限)」が新設された.これまで,「集中治療室で集中治療を受けている患者は,重症でリハビリテーションできるような状態ではない」と疾患別リハビリテーション料の診療報酬請求が認められない場合もあったが,本加算の施設基準を満たすことで,集中治療室での超急性期のリハビリテーションの保険請求ができるようになった.このことはわが国の早期リハビリテーションが大きく前進したことを意味している.
その後,中央社会保険医療協議会総会(第409回)の,外傷性脊髄損傷患者に対する再生医療等製品「ステミラック注〔一般名:ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞〕」の保険適用についての議論のなかで,本剤(1495万7755円/回)の治療が認められる施設要件として,脊髄損傷患者の全身管理の可能な集中治療室などを有することや,患者への標準的なリハビリテーションが実施可能な体制として「早期離床・リハビリテーション加算(またはADL維持向上等体制加算)を算定していることが示された.患者への標準的なリハビリテーションが実施可能な体制として,「早期離床・リハビリテーション加算」請求施設が示されたことは,集中治療室での早期リハビリテーションは標準的な治療であるという認識がさらに広がってきていることを示しているものと思われる.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.