Japanese
English
特集 訪問リハビリテーション
鳥取県西部地域の現状
Home-visit rehabilitation in the small city of Tottori prefecture
角田 賢
1
Satoshi Sumita
1
1錦海リハビリテーション病院
1Kinkai Rehabilitation Hospital
キーワード:
訪問リハビリテーション
,
地方小都市
,
長距離移動
,
多職種連携
,
介護予防活動
Keyword:
訪問リハビリテーション
,
地方小都市
,
長距離移動
,
多職種連携
,
介護予防活動
pp.235-239
発行日 2018年3月10日
Published Date 2018/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201244
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はじめに
錦海リハビリテーション病院(以下,当院)は,鳥取県米子市にある48床の回復期リハビリテーション専門病院である.開院時から回復期リハビリテーションに特化した医療を行っているが,開院当初から回復期退院後の生活期をサポートするためにリハビリテーションに特化した短時間型通所リハビリテーションを,翌年からは訪問リハビリテーションも開始し,回復期から生活期までリハビリテーションに特化した医療を地域に提供している.
鳥取県は全国で最も人口の少ない都道府県である.人口はわずか56万人であり,全国の政令指定都市の人口や東京都の世田谷区や墨田区といった区1つの人口さえも下回っている.高齢化も中山間地を中心に,全国の先頭を切って進行している地域の1つである.
当院のある鳥取県西部二次医療圏の人口はおよそ20万人で,鳥取大学医学部附属病院などの地域の中核病院が集中する米子市とその隣の境港市の2市とその周辺の町村から成り立っている.二次医療圏全体でみると人口あたりの医師数,看護師数は全国平均を大きく上回っており,医療資源の潤沢な地域となっている.リハビリテーション資源でみても,人口あたりの回復期リハビリテーション病棟病床数は全国平均の2.5倍,療法士数はおよそ2倍であり,比較的恵まれた地域といえるが,二次医療圏内での医療資源の偏在は著しく(図1),周辺中山間地域の町村では深刻な高齢化,人口減少の進行とともに医療提供体制も厳しい状態となっており,介護保険による生活期リハビリテーションサービスもこれらの町村ではごく限られたものとなっているのが現状である.
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