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特集 疾患管理プログラムとしての心不全リハビリテーション
心不全リハビリテーションのコストとベネフィット
Cost and benefit of cardiac rehabilitation for heart failure
田倉 智之
1
Tomoyuki Takura
1
1東京大学大学院医学系研究科医療経済政策学
1Department of Healthcare economics and Health policy, Graduate school of Medicine, The University of Tokyo
キーワード:
医療経済学
,
費用対効果評価
,
医療資源配分
,
心不全
,
患者効用
Keyword:
医療経済学
,
費用対効果評価
,
医療資源配分
,
心不全
,
患者効用
pp.547-555
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201661
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はじめに
わが国の全体医療費を傷病分類別にみると,循環器系の疾患が5兆9818億円(全体の19.9%,2015年)と最も多くなっており,心臓疾患領域の医療経済を論じるのは他領域以上に望まれる状況にある.特に,医療費や症例数が拡大する心不全などへの各種介入については,重症化抑制・診断・治療・再発予防などのバリューチェーンを意識しつつ,総合的かつ長期的に疾病対策を論じることが重要である.心不全リハビリテーションにおいても,今後は,地域包括ケアシステムなどへの展開も視野に入れつつ国民皆保険制度の持続性の観点などから,医療経済学的な付加価値の最大化を志向することが希求される.
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