巻頭言
GeneralistとしてSpecialistを目指す
森本 榮
1
1医療法人社団輝生会本部
pp.501
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201324
- 有料閲覧
- 文献概要
2018(平成30)年医療保険・介護保険同時改定の内容をみると「アウトカム」の評価,指標など成果への要求が鮮明になってきました.高いアウトカムを出すには効果的,効率的なチーム医療の展開が要になったと考えます.そこで,チーム医療に参画する専門職種のあるべき姿は?そしてその育成には何が必要か,古い世代の理学療法士(PT)として考えを述べます.
筆者が就労した41年前はリハビリテーション医療の認知度は低く,多職種との情報交換も少なく,訓練室内が自分たちの働く空間でした.先輩からは「多職種から認知されるには治療効果を上げることだ」といわれました.また当時は国際障害分類(International Classification of Impairments Disabilities and Handicaps;ICIDH)の影響もあり,麻痺の回復や筋力強化,関節可動域の改善など身体機能の改善なくしてADLの回復には結び付かないと指導されました.当然,機能の改善を目的とした特殊な治療技法が脚光を浴び,さまざまな分野でSpecialistのPTが誕生する時代が長年続きました.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.