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特集 障害児の学校教育と学外活動
アメリカの特殊教育の歩みと学校ベース理学療法
Special education history in the United States and school based physical therapy.
髙倉 利恵
1
Rie Takakura
1
1桑名東医療センター
1Kuwana East Medical Center
キーワード:
アメリカ特殊教育
,
関連サービス
,
学校ベース理学療法
Keyword:
アメリカ特殊教育
,
関連サービス
,
学校ベース理学療法
pp.339-342
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201275
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障がいをもつ子供たちのための法律
スクールバスを提供しないある学校の放課後風景に出くわした.子供を迎えに来た保護者の車で混雑する学校へ続く道,車椅子を必要とする子供の親は,そうでない子供の親と同じように車列の中で駐車の順番を待っていた.
アメリカの障がいをもつ子供たちの教育法の歴史は,1975年に制定された連邦法Education for All Handicapped Children Act(EHA)から始まる1,2).当時,この法律に基づき,障がいをもつすべての子供の教育が保障されていたが,彼らの教育は,一般学校からは隔離された特殊教育諸学校や特殊学級で行われていた1).1990年,EHAはその名称を,Individuals with Disabilities Education Act(IDEA)に改名された.これは,それまでの,“Handicapped Children”という「障がいの状態」に注目する名称が不適切だとされたことから,“Individuals”という「個々人」のための教育や人々の意識改革を目指したことが背景にある3).この連邦法は,IDEAが定める障がいをもつすべての子供たちの早期発達支援を含む無償公共教育と関連サービスを保障した.今日,600万人以上の障がいをもつ子供たちのほとんどが,地元の一般学級または,地元学校内に設置された部分的特殊学級で教育を受けている2).
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