Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
上林暁の『新春閑眠』—脳卒中発症後の心理
高橋 正雄
1
1筑波大学人間系
pp.1020
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200774
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昭和27年1月末に書かれた『新春閑眠』(『増補決定版上林暁全集第15巻』,筑摩書房)は,正月3日の夜,「不覚にも軽い脳溢血で倒れた」という上林が,脳卒中後1か月足らずで書いた随想である.
脳卒中発症後1か月時点での症状を,上林は「左半身が少しく不随」と語るが,「医者の話では鳩山さんよりも軽いくらいだというので,安心はしているものの,油断のならぬ病気なので,医者の言いつけを守って,大事を取っている」という.
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